ヘリウムガスの過去の事故とその危険性

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ヘリウムガスとは?

ヘリウムガスは、無味無臭で不活性な気体であり、主に風船を膨らませる目的で使用されます。

また、声を変える効果があるため、バラエティ番組やパーティーでの演出としても用いられることがあります。

しかし、誤った使用方法により重大な事故が発生することがあり、その危険性について十分に理解する必要があります。


過去のヘリウムガス事故

出典:産経新聞

2015年:12歳アイドルの事故

2015年1月、BS朝日のバラエティ番組の収録中に、当時12歳の女性アイドルがヘリウムガスを吸引した後に意識を失い、脳空気塞栓症を発症しました。

この事故は、急激に吸引したことによる肺内圧の上昇が原因とされています。

事故発生後、少女は約5秒後に卒倒し、全身けいれんを起こしました。

日本小児科学会の報告によると、吸引したヘリウムが肺の中で圧力を受け、肺胞が破裂。その結果、ガスが血管内に流入し、脳の血流が妨げられたことで、意識不明となったとされています。

この事故を受け、テレビ番組やイベントでのヘリウムガスの使用に対する安全性が見直されるきっかけとなりました。


2022年:ニュージーランドでの死亡事故

2022年、ニュージーランドで20歳の母親が子供の誕生日パーティー中にヘリウムを吸引し、即死するという悲劇的な事故が発生しました。

彼女はヘリウム缶から直接吸引した際に、酸素が置き換わり、低酸素状態に陥ったとされています。

この事故は、純粋なヘリウムを直接吸引することが、酸素欠乏症を引き起こし、最悪の場合は死亡に至ることを示しています。

特に、ヘリウムは無色無臭であるため、吸引の危険性を軽視しがちである点が問題とされています。


2007年:日本での高校生の事故

2007年、日本で風船用のヘリウムを吸引した高校生が窒息死するという事故が発生しました。

この事故は、ヘリウムガスの高濃度吸引による酸素欠乏症が原因とされています。

特に若年層においては、ヘリウムガスの危険性についての認識が不十分であるため、安易に吸引してしまうケースが多く見られます。

この事故は、ヘリウムガスの誤った使用が命に関わる重大な問題であることを改めて示す事例となりました。


ヘリウムガスの危険性

ヘリウムガス自体は無毒ですが、酸素を含まないため、大量に吸引すると酸欠を引き起こします。

特に、風船用のヘリウムは99.99%がヘリウムであり、酸素がほとんど含まれていないため、直接吸引することは極めて危険です。

主な危険ポイント

  • 酸素不足:ヘリウムを吸引すると、肺の中の酸素が置き換わり、短時間で酸欠状態に陥る。
  • 肺の圧力変化:スプレー缶などから一気に吸引すると、肺内の圧力が急激に上昇し、肺胞が破裂する危険性がある。
  • 意識喪失・窒息:酸素欠乏症により意識を失い、最悪の場合は死亡することもある。

安全な使用方法

ヘリウムガスを安全に使用するためには、以下のポイントを守ることが重要です。

  1. 吸引しない:ヘリウムガスを吸引することは絶対に避ける。
  2. 換気を確保する:室内で使用する場合は必ず換気を行い、酸素濃度を保つ。
  3. 直射日光を避ける:ボンベを高温環境に置かない。
  4. 子供から遠ざける:ヘリウムガスのボンベは子供の手の届かない場所に保管。
  5. ボンベの点検を行う:使用前に損傷や漏れがないか確認する。
  6. 適切な姿勢で使用:ボンベは直立した状態で安定した場所に置き、バルブを開ける際は顔を近づけない。

まとめ

ヘリウムガスは、正しく使用すれば楽しいイベントを演出する便利なアイテムですが、誤った使用は命に関わる事故を引き起こす危険があります。

過去の事故事例からもわかるように、ヘリウムガスの吸引は非常に危険であり、特に子供や若年層にはそのリスクをしっかりと伝えることが重要です。

安全に楽しむために、ヘリウムガスの性質と危険性を理解し、正しい使用方法を守りましょう。

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